2017年 自毛にこだわる薄毛対策最前線

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薄毛に悩む男性が、対策を始める時には、まずシャンプーを変えてみたり、育毛剤を使うなど手軽なところからスタートするというのがよくあるパターンだ。しかし、なかなか効果が出ないケースの方が多く、この段階で諦めてしまう人が多い。

その一方で、ここから本格的な対策にトライする人も出てくる。そういう人たちは、より専門的な方法で対策を試みることになる。検討の候補としては、カツラ、増毛、専門クリニックでの服薬、植毛などが考えられる。

その中でも真っ先に思い浮かぶのは増毛ではないだろうか。知名度も高いので手軽な感じはするが、費用的に決して安いわけではなく、また定期的なメンテナンスが必要であることも考慮に入れておかなければならない。増毛のことを調べていくと、比較として植毛があることに気がつく。ここでは、植毛の最前線についてみていきたい。

 

植毛技術の比較

代表的な植毛技術としては「FUE法」と「FUT法」の二つがある。それぞれの特徴を見てみよう。

FUE法(Follicular Unit Extraction)
「パンチブレード」と呼ばれる機器を使い、人の手によって毛根ひとつひとつをくり抜いていく手法である。
○メリット :メスで頭皮を切る必要がなく、術後の回復が早いのが特徴だ。
×デメリット:毛根を傷つけやすいということと、1つ1つ手作業で採取するため時間効率が悪くなる。

 

FUT法(Follicular Unit Transplantation)
頭皮をメスで帯状に切り取り、毛単位で株分けする手法である。
○メリット :無駄にするドナー(基になる毛根)の数が少なく生着率(移植した毛根がちゃんと定着し毛が生える状態になる率)が高いのが特徴だ。
×デメリット:メスを使うので術後の回復も遅く、痛みを伴うという点が大きなデメリットとなる。

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それぞれに一長一短あり決め手に欠けるという感じである。そこで登場したのが、最先端医療ロボットARTAS(アルタス)だ。FUE法のデメリットを解消し、FUT法のメリットを生かしたものがARTASなのである。下の表を見ていただくと、FUE法とFUT法のそれぞれの長所を組み合わせたものであることがよくわかる。

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ARTASの特徴をまとめて表現すると、
① 身体への負担が少なく、
② 植毛にロスが少ない
ということが言えるだろう。

 

身体への負担が少ないということに関係するメリットは、ほとんどがメスを使わないという点から来ている。メスを使わないため、術後の回復も早く、抜糸の必要もない。
また、FUE法より施術時間が短いので疲労感も少ないというわけだ。

次に、毛包を傷つける確率が低いことと、生着率が高いということから、植毛ロスが少ないということが言える。生着率が低いとせっかく施術しても効果が中途半端に終わるリスクがあり、再度施術が必要ということになりかねない。

術後の経過はもちろん重要だが、やはり施術時の安全性を犠牲にすることはできない。上の比較表で従来のFUE法、FUT法ともに安全性は施術に依存するという、美容外科の宿命のようなものを背負っている。しかし、ARTASの場合は安全センサーが搭載されているので、施術中に患者が不意に動いたりした時でも緊急停止することで安全性を確保している。

またARTASは髪の毛を再生させるだけではなく、「新生させることも出来る」という言い方も出来る。どういうことかと言うと、額の生え際の部分に植毛していく際に、自分の好みに合わせて生え際のラインを決めることが出来るのだ。だから、もともとあったところに髪の毛を再生させるだけではなく、新しいヘアスタイルが作れるということなのである。これは元の状態に戻すだけではなく、新しく生まれ変われるということでもある。薄毛に悩んでいるときに、新しいヘアスタイルのことを考えられるというのはうれしいものだ。

 

日本初Site Making施術*登場!

(*文中では「新ARTAS」と表記します)

ATRASが優れた植毛技術であることはお分かりいただけたと思うが、実はARTASは日々進化しているのだ。そのARTASのさらに上をいく技術が登場している。それがSite Making施術による新ARTASだ。新ARTASには、オペ時間の大幅短縮、身体への負担の大幅軽減、植毛部分毛密度の安定化というメリットがある。

新ARTASは、患者の頭部写真を読み込み、解析することで、これまで医師が行っていたスリット(植毛のために頭皮に穴をあける)の工程を代わりに行うことができるようになった。そのため、時間効率が大幅にアップできるようになっている。これによりメガセッション(2500グラフト以上の植毛手術のこと)における身体への負担を大幅に軽減出来るようになった。

次の写真は、実際にARTASで施術した方の事例だ。生え際のところをよく見て欲しい。

 

図3

年齢 :28歳
グラフト数:1500G
移植箇所 :生え際

 

ARTASに死角はないか?

なるほど、ARTASが優れた植毛法であることは分かった。ではARTASにはデメリットは何もないのだろうか?基本的に、他の植毛法と比べて技術面でのデメリットはないようだ。安全性が高く、効果も高い。しかしその分費用が高くなる。ただ技術面のデメリットはほとんどの人に当てはまるが、費用面でのデメリットについては、人によって感じ方が違うだろう。他の方法と比較してリスクが低いことを考えればむしろメリットと捉える人もいると思われるので、必ずしもデメリットだと言うことはできないかもしれない。

弱点ではないが、万能ではないという点で注意が必要なのは、ARTASはAGAそのものの進行を止めることはできないということだ。ARTASは植毛技術なので、植毛した部分に対する効果は高いと言えるが、植毛していない部分で、AGAが進行して抜け毛になる部分には効果がない。植毛しない部分の状態もしっかりみておく必要があるということだ。

 

ARTASとAGA治療のハイブリッド治療

そういうこともあって、いきなりARTASにトライするというのはハードルが高いのも事実。まずは、自毛を再生するAGA治療を先にトライすることが検討できるだろう。AGA治療で効果があれば、それ以上は必要ないわけだし、先ほど述べたように、ARTAS自体にAGAそのものの進行を止める働きはないので、AGA治療との併用が望ましいケースもある。このあたりは、信頼できるクリニックで相談し、対策を考えることが必要である。

AGA治療はARTASの前に、あるいは同時にトライできる。AGA治療は簡単にいうと、毛母細胞のダメージを防ぎ、抜け毛を抑え、髪を増やしていく方法である。外科的な治療ではないので、当然痛みはないし、身体への負担も少ない。

ARTASとAGA治療の組み合わせは徹底して「自毛」にこだわった対処方法なのである。発毛か育毛かどちらかを選択するのではなく、発毛も育毛もハイブリッドで進めていくという発想である。カツラや増毛と違い、メンテナンスがいらないのと、何よりも「自毛であるという安心感」は最大のメリットだ。

AGA治療が効かなくなるのは、既に毛母細胞が分裂可能な回数を超え、寿命を迎えてしまっている場合である。ARTASは優れた薄毛対策であるが、AGAの進行を止めることはできない。AGAは放っておくと進行するので、もう遅いんじゃないかと心配している間に、一度信頼できるクリニックに相談に行ってみるべきなのである。

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