薄毛治療の開始時期との関連性

治療薬

薄毛治療には、さまざまな方法があります。頭皮と毛髪の環境を整えるための育毛シャンプーや発毛を促す成分が含有されている発毛シャンプーの使用。生活改善や運動といったものや、薬を服用する方法などがあげられます。

もちろん検証するために1つ1つ別々に挑戦するのもいいのですが、大半はそれらのものを個別に使うのではなく、組み合わせて行うようにします。そうすると治療効果もはやく出て髪の回復が期待できます。

 1.薄毛治療とその効果

薄毛治療を決意して始めても、自身の考え方や費用をあまりかけられないといったような事情も関係して、個人個人でその効果もまた違ってきます。いくら評判の良い育毛剤を使っても、なかなか状況が変わらなかった経験をしている人も多いはずです。同じものを使っても差が出るのはどうしてでしょうか。

実は、高い効果を得るためにはいくつかの条件があるのです。いち早くうれしい効果を得られる条件の一つに、いつ薄毛治療をはじめるのか、があります。

 1-1.AGA治療の開始時期

AGA治療を始めるのは、早ければ早いに越したことはありません。何となく頭皮が見えるような気がして気になるようになってきた、薄毛が目立ってきたといったようなごく初期の段階で治療を始めると、髪が回復するのはそう難しいものではありません。ですが、頭皮の環境が長い間悪く、髪の成長期間にある毛根を退行期や休止期にさせ薄毛が進行した状態にあったものから回復を考えると、かなりの時間を費やさなければなかなか回復できないでしょう。

通常健康な頭皮は柔らかく潤っています。しかし、例えば日差しがきつい中にずっといて頭皮が日焼けして乾燥し、硬くなってしまったりすると毛穴が詰まってしまうことがあります。また、頭皮が硬くなると血行も悪くなってしまいます。また、血行が悪くなると頭皮が硬くなってしまうという、鶏か卵か、な議論が起こりそうな状態になってしまうこともあります。

また、頭皮が乾燥して硬く厚くなってしまうのは新陳代謝が落ちてしまっているサインです。そのままにしておくと頭皮が厚くなり、それが毛穴を詰まらせて健康な髪が生えにくくなってしまうということもあります。時間が経てばたつほどに、頭皮環境も戻しにくくなるのです。

 1-2.年齢的な開始時期

AGAの発症年齢ですが、早い人では高校生から頭髪が薄くなってきている人がいます。思春期を過ぎるといつ出てもおかしくない、と言われます。それは原因が男性ホルモンにあるから。男性ホルモンを脱毛ホルモンに変容させてしまう酵素、5αリダクターゼを遺伝子に持っている場合に起こるのがAGAです。男性ホルモンが増える思春期から起こる、というのは当然と言えば当然です。

しかし、実際に治療を始める人の年齢は30歳代から40歳代が一番多いようです。20代の頃などは、何となく薄毛が気になる、という程度でも、30代40代になると急激に進行し、生え際がM字に後退してきた、頭頂部がハゲてきた、という状態になりやすくなるのです。

AGA治療で代表的な薬に「プロペシア」があります。このプロペシアは男性ホルモンに作用するため、成長期である年代には使用を禁止しています。病院やクリニックに行って治療をする場合、未成年には、プロペシアのように成長に影響を及ぼさない薬を処方してくれます。ですので、若い人は特に将来の事も含めて早めに治療を始めて安心しても良いと思います。

ある程度の年齢に達している場合は特に心配はありません。気になるのは副作用ぐらいでしょうか。プロペシアの副作用としては、重篤なものは肝機能障害があります。しかしこれが起こるのはごくまれ、と言われており、もともと肝臓に不安がある人に起こりやすいようです。

そして頻発する、と言われるのがEDや性欲減退です。その程度はそれぞれのようです。またさらにその他に通常の薬の副作用にもある、めまいやうつ、胃痛、腹痛などがあります。これらの症状が気になるのであれば服用を中止して医師に相談する必要があります。


 2.新しい薄毛治療

さて、上記に治療の方法として薬の服用を述べましたが、内服薬を使用しない比較的新しい治療方法があります。その新しい治療法として「レーザー治療」があります。まだ深く知れ渡っていないですが、日本でも取り扱うクリニックが増えてきています。レーザーの効果は、血行促進による毛母細胞の活性化です。

 2-1.飲まない治療

レーザー治療とは、頭皮にレーザーを照射して血行を増進させて毛母細胞を活性化させることで発毛を促進する治療法です。この治療法は、FDA(アメリカ食品医薬品局)に認可されてから人気が上がり、米国でもレーザーで治療する人が多くいます。副作用が無いことも人気の理由です。

レーザー治療は今は自宅でもできる器具が出ています。レーザーを照射できるヘルメットや、レーザーを照射できるブラシなども販売されています。

<良い点>
プロペシアやミノキシジルと併用して使用すれば、発毛効果はさらに期待できます。薬の服用には副作用がつきものですが、頭皮にレーザーを当てるだけなので副作用はありません。

レーザー自体に副作用はありませんが、プロペシアには当然ありますし、ミノキシジル自体にも副作用があります。ミノキシジルは血圧が低下したり、多毛症になったりすることがあります。ですので、血圧が低い人は、いくら効果が高まる、と言っても使用はしない方が無難でしょう。

<悪い点>
レーザー治療の最大の難点は費用の負担が大きいということです。レーザー治療を取り扱っているクリニックも多くはないので、まずはクリニックを探すことから始めなければいけません。また1回で薄毛が改善するというものではなく、1週間に数回通わなければいけないこともあり、仕事の関係などで通院が難しい人には不向きかも知れません。通院が難しい人には、家庭でも治療が出来る機器が販売されているようです。

何にせよ、毛乳頭の毛母細胞がある限り毛は生えてきます。全くそれらが無くなった状態では髪の回復を諦めなければならないかもしれませんが、毛母細胞を活性化して弱く細くなってしまった毛乳頭や毛根を元気にさえすれば毛は太く元気になります。

できるだけ早く始めた方がいい、という理由の1つにこの毛母細胞の問題があるのです。AGAになるときちんと髪が成長しないまま抜けてしまいます。そして抜けてしまったら、毛母細胞はまた一生懸命毛を生やそうとするのです。通常であれば一度毛が生えたら成長期、休止期などがあるのですが、AGAにかかるとそれがうまくいかずどんどん抜けてしまうため、急激に毛母細胞が限界を迎えてしまうのです。

限界を迎えてしまうと、いくらレーザーを照射したとしてももう二度と毛は生えてきません。そうなってしまったらどうにもならないため、できる限り早めの治療を、と言われるのです。すぐにレーザーを、とは言いませんが、内服薬を早めに使用する、または亜鉛やノコギリヤシなどのサプリからスタートする、など、できることから早めに対策を始めておいた方がいいでしょう。

サプリメントならばよほど摂りすぎない限り副作用等の心配も年齢制限の心配もないのでお勧めです。