男性ならば「何だか最近髪が薄くなってきたな」「額が広がってきたような」女性では「何だか地肌が見えてきた気がするわ・・」。そんなふうに感じるようになったら、そろそろ薄毛に対する対策を考えた方が良いかもしれません。もちろん、放置してもいつの間にか治ってしまう場合もあります。しかし大半は時間が経てば経つほど悩みが深くなっていくものになります。
もしもまだ何もしていないのであれば、今すぐにスタートできることから始めてみてはいかがでしょうか。薄毛対策のひとつとして「サプリメントの服用」というパターンがあります。サプリメントは薄毛改善のために直接作用するものではありませんが、髪を育てるための栄養を補う面でとても簡単かつ能率のよい方法です。
また、サプリメントの内容によっては、薄毛の進行をストップする効果が高い場合もあります。もっとサプリメントについての知識を深めてみましょう。
良いサプリメントとは
1.薄毛対策に効果のある成分
1-1.頭皮環境を整える成分
1-2.毛髪細胞を活性化して、血流を改善する成分
1-3.髪の毛を補修する成分
1-4.代謝・細胞の再生を促す成分
1-5.脱毛ホルモン(DHT)の発生を抑える成分
髪を育てるための栄養は食事から摂ることが一番です。糖質、脂質、たんぱく質、ビタミンにミネラル・・・バランスのよい食事をしていると、身体も心も健康に保てます。しかし、偏った食事を続けていたり、暴飲暴食を続けていたりする場合は要注意です。今すぐ食事を改める努力をしてみましょう。
また栄養素には食事からは摂れないものもあります。そんな時こそ、いつでもどこでも手軽に摂取することができるサプリメントがとても役に立つのです。
良いサプリメントとは
では、良いサプリメントの見分け方をご紹介していきましょう。サプリメントは大きく分けると、原料と添加物からできています。原料には1日に摂取する分量が決まっています。これが過剰になると中毒を引き起こしたりする場合もあるので、ここは厳しくチェックされているのです。
サプリメントに関しては、原料と添加物の比がどうであれ、原料に対する摂取量が過剰にならず、しっかりと満たされていれば良いサプリメントだと言えます。
逆に粗悪なサプリメントの場合は、何が何グラム入っているというような細かい表記がなく、「1日分が摂れます」「〇〇が含まれています」というように曖昧な表現であることが多いです。大半こういう場合には、1日に必要とされる分量には届いていない場合が多くなっていますので、一生懸命摂取しているつもりだったのに効果が出ない程度だった、ということにもなりかねません。
なぜそのようなことが起こるのかと言うと、法的には配合量の記載はしなくても良いことになっているからです。そのため、原材料の配合量が丁寧に記載されていれば、それだけ信頼できるサプリメントだとも言えます。
1.薄毛対策に効果のある成分
どのようなものが良いサプリメントかは分かりましたが、薄毛対策として効果のある成分は何があるのか見ていきたいと思います。育毛効果がある成分として、まず頭皮環境の改善(荒れ・赤み・乾燥等の沈静)を考えたもの、血流をよくして毛髪細胞を活性化してくれるもの、毛髪を補修してくれるもの、代謝や機能を維持してくれるもの、最後に、DHTの発生を抑えてくれるもの、に分類してみました。
1-1.頭皮環境を整える成分
頭皮を育毛しやすい環境にしてくれる成分として、プラセンタ、ピクノジェノール、ビタミンC、カテキン類やポリフェノールなどがあります。頭皮に潤いを持たせたり代謝を活発にし、清潔に保つ働き、活性酵素を抑えて皮脂の酸化を阻止する働きがあります。
これらは頭皮に潤いを与え、乾燥を防いでくれます。また、頭皮の荒れなどを鎮静化させ、代謝を高めて柔らかくするような働きも持っています。特にプラセンタは若返りのための成分である成長因子がたっぷり入っているもので、塗ってもよし、服用しても良しで、あらゆる分野から注目されています。
1-2.毛髪細胞を活性化して、血流を改善する成分
薄毛の原因の一つに、血行の悪化があります。血流が悪くなると頭皮の隅々にまで栄養が行きわたらず、髪の成長や発毛に重要な毛母細胞を元気にできません。頭皮の血流を改善する成分として、メカブ、フダイコン、DHA、EPA、パルテノイド、ビタミンE、イチョウ葉エキス、ヨウバイヒ、カプサイシン、高麗ニンジン、アミノ酸・アミノ酸類、L-シトルリンなどがあります。
これらは頭皮環境を整えつつ、毛細血管を拡張させて血流を良くする働きを持っています。冷え対策のためにも使われるほどの温感効果もありますのでお勧めです。しかし、温熱効果を持つカプサイシンなどは刺激が強い場合があるので注意が必要になります。
1-3.髪の毛を補修する成分
髪はタンパク質から出来ています。タンパク質はアミノ酸から出来ており、髪の毛を補修してくれる成分として、ケラチン、シスチン、メチオニングルコサミン、ビール酵母、コンドロイチン、コラーゲンなどがあります。
しかし、材料だけを補給してもそれを合成するためにはビタミンやミネラルが必要になりますから、代謝や細胞の再生を促す成分として紹介されているようなものを一緒に摂取する必要があります。これらはまとめて配合されている場合が多いです。
1-4.代謝・細胞の再生を促す成分
代謝・細胞の再生を促す役割をしてくれるものとして、亜鉛、銅、ヨウ素、セレン、クロム、カルシウム、マグネシウム、鉄、ビタミンB1、B2などがあります。ビタミンやミネラルは、身体の機能を維持し正常に保つために欠かせない物質です。体内には微量で良いのですが、食事が偏るとうまく摂取することができなくなります。
確実に摂取していくためにも、サプリメントを摂取するという方法が最も有効なものになります。マルチビタミンやマルチミネラルなどが市販されているので、見かけたことがある人は多いでしょう。
また、先に述べたたんぱく質などの髪の原料となるものと一緒に摂ることで、髪の成長を促進してくれる効果が高まります。だからこそ、栄養のバランスが大事だと言われるのです。
1-5.脱毛ホルモン(DHT)の発生を抑える成分
DHT(ジヒドロテストステロン)は、薄毛や抜け毛の大きな要因のひとつです。そのDHTを抑制する成分として、イソフラボン、ノコギリヤシ、カプサイシンやパルテノライドといったものがあります。
中でもノコギリヤシは男性の薄毛の原因となる5αリダクターゼの働きを阻害し、AGAの予防をしてくれる効果があります。亜鉛と一緒に摂ると相乗効果が期待できるため、一緒に配合されている育毛用のサプリメントなども販売されています。イソフラボンは女性ホルモンと同じ効果がありますので、男性にも女性にも効果を発揮する、と言われています。
薄毛になった原因が分かれば、それに合った成分が配合されているサプリメントを選べます。成分の中には、体内に入れてもあまり吸収されずに体外に出て行ってしまう場合のものもあります。ですが、自分に不足している場合や必要な場合は、積極的に摂取して補うことで育毛をサポートし、健康な状態に近づけるでしょう。
何よりもまずは薄毛の原因を突き止めることが大事。理由が詳しく分かっていなければ、一度皮膚科でもAGAクリニックでも訪れて診察してもらい、原因を特定してもらうと何が効果的なのかがよく分かるようになります。