女性が発毛剤を使うと副作用が大きい?

薄毛は男性だけの悩みではありません。女性だってあれこれ悩んでいるのです。気が付いたら分け目が妙に目立つようになっていた、とか、毛が細く柔らかくなっていてボリュームが減っていたなどです。

男性はハゲても仕方ない、というような風潮も微妙にありますが、女性はそうでもない・・・。育毛よりも、ウィッグやつけ毛でボリュームアップすれば、というような流れにある気がします。でも、やっぱり地毛を増やしたいという想いは同じなんですよね・・・。

発毛剤、女性には副作用が大きいってホント?

女性が薄毛を何とかしようとして発毛剤を使うと副作用が大きい、というような噂を耳にすることがあります。これは真実なのでしょうか。女性はもう諦めるべきなのでしょうか?

まずはこのニュースを!

発毛剤と言えば、男性ではミノキシジルがぱっと思い浮かびます。その効果は血管拡張。頭皮の隅々まで栄養を行きわたらせることにより、育毛・発毛を促します。そしてこのミノキシジル、女性にも効果を発揮してくれる、という文献があります。

◆ミノキシジルに効果あり、フィナステリドは不明

次の結果が得られました。

6件の研究から統合したデータが示すところでは、ミノキシジル(2%および1件の研究では1%)で治療された患者のほうが、頭髪の再生育の中等度から高度の増加を報告する割合(593人中157人)が偽薬に比べて(555人中77人)大きかった(リスク比1.93、95%信頼区間1.51-2.47、中等度の質のエビデンス)。

1日2回ミノキシジル2%の群で407人中40人に有害事象があり、対して偽薬群では320人中28人だった(リスク比1.24、95%信頼区間0.82-1.87、低い質のエビデンス)。
治療薬のミノキシジルにより、髪が再び生えてくる効果が見られました。副作用が出るという明らかな結果はありませんでした。

フィナステリド1mgを調べた3件の研究では、偽薬に比べて改善が見られず、うち1件の研究で、副作用の可能性がある症状の悪化などが偽薬と差がなかったという結果でした。

Medley

ここで注目したいのが、効果はもちろんですが、副作用が出るという結果はなかった、という点です。

ミノキシジルの副作用と言えば

ミノキシジルの副作用と言えば、低血圧症状が出る、というもの。血管を拡張するため、心臓や血管に負担がかかってしまい、血圧が下がるというもの。もともと高血圧の治療に使われていたというから、これは当然のことかもしれません。

そして手や足などの毛が濃くなる多毛症、そして血管の拡張が原因となる肌荒れなどに悩まされやすくなるということです。女性にはあまり出てほしくない副作用ですから、これが大きくなる、と言われれば心配になるのは当然でしょう。



女性だから極端に副作用は増えるのか?

しかし、この実験結果に見られるように、女性だから重篤な副作用が出やすいのか、と言われるとそんなことはないと言えます。これは誰も同じ条件下にあると考えてもいいでしょう。ですから、女性が発毛剤を使うリスクが男性より高くなる、というようなことはないのです。そういわれる要因は、女性が常に気にしていることが副作用として現れることがあるため、強く表れているような気がするだけなのです。

ただし、これは使用量をきちんと守った時の話です。女性用の発毛剤は、ミノキシジルが1%までのものと決まっています。これを守らないで、多く配合されている男性用などを使っていると副作用のリスクはぐんと高まります。ここだけは気を付けた方がいいでしょう。

心配ならば、女性専門のクリニックへ

「やっぱり副作用が怖い」という場合には、やはり専門のクリニックで治療した方が安心です。今では女性専用の育毛相談やカウンセリングも増えてきています。エステでメンズエステができたように、育毛にも女性用ができてきているのです。そのため、男性に交じって治療や診療を受ける必要がないので、安心して相談することができます。