育毛剤では治らない?女性の薄毛治療とは

薄毛に悩む女性が増えています。ヘアカラーやパーマの影響や生活習慣の乱れから、若い年代にも増えてきています。しかし、治療法が進化してきたことで、治療を受ける人も年々増えてきています。

 1.女性のための薄毛治療法

女性の薄毛の原因は様々です。そして、その原因によって治療法も変わってきます。では、どのような治療法があるのでしょうか。

 1-1.内服薬による治療

<パントガール>
パントガールは、女性専用の飲む育毛剤です。成分には髪を作る主成分であるアミノ酸のシスチンやタンパク質のケラチン、ビタミン類等が含まれています。女性の薄毛で最も多い症状であるびまん性脱毛症に効果があります。バントガールの服用には、約6ヶ月飲み続ける必要があります。飲み始めてから3ヶ月から6ヶ月の間に、多くの人が効果を実感できているようです。
<パントスチン>
DHT(ジヒドロテストテロン)を抑制することで脱毛を防ぎます。びまん性脱毛症やFAGA(女性男性型脱毛症)などの症状に効果があります。
<サプリメント>
髪に必要な栄養素を補給する目的でサプリメントを処方されます。ビタミンやミネラル、アミノ酸等の栄養素が処方されることが多いですが、血液検査を行い、より自分に足りない栄養素を処方してもらえれば、栄養面でも髪に良い環境を確保できます。

 1-2.毛髪再生メソセラピー

最近では、「ARTAS」を使った植毛法など、植毛技術にも進化が見られます。女性の薄毛は全体的に薄くなるのが大半なので、植毛は女性には不向きと言えます。メソセラピーやヘッドスパなどが、女性の薄毛には有効的です。
<毛髪再生メソセラピー>
注射器や超音波を使って、頭皮の奥まで有効成分を浸透させる治療法です。レーザーで頭皮を柔らかくしてから育毛剤を浸透させていき、毛根にある毛母細胞を活性化して発毛を促します。薬剤は、一般的にミノキシジルやプラセンタを中心に作られていますが、その病院によって独自に作成されている場合が多いです。定期的に薬剤を投与することによって発毛が促進されます。
<ヘッドスパ>
普通のシャンプーでは落としきれない老廃物や余分な皮脂をクレンジングで落としていきます。ヘッドマッサージを行い、リンパの流れを良くして血行を促進します。そうすることで頭皮環境が改善され、発毛しやすい状態へ導きます。

 2.原因別の治療法

女性の薄毛の原因は、女性ホルモンに大きく起因しています。そのため、ホルモンバランスを整えていくことで薄毛に治療も高い効果を得られます。また、円形脱毛症は自己免疫疾患で起こることが分かってきました。

 2-1.ホルモンバランスの異常

<ホルモン療法>
女性ホルモンである「エストロゲン」は、髪の毛の幹細胞の成長を促進して髪にコシとハリを与えます。また、ヘアサイクルにも影響をもたらします。ホルモンバランスの異常が原因である薄毛の場合はホルモン療法を行います。

 2-2.円形脱毛症

<液体窒素療法>
円形脱毛症の原因は、細菌やウイルスなどの外敵から身を守る自己免疫の働きをもつリンパ球が誤って成長期の毛包を攻撃・破壊してしまうために起こります。液体窒素療法は、液体窒素を利用して軽い火傷をおこさせ、毛根を攻撃し続けているリンパ球の働きを他の部分に向けさせようという治療法です。
<局所免疫療法>
局所免疫療法とは、 SADBEまたはDPCPという合成化学物質を使って、脱毛部をかぶれさせて、免疫の働きを正常化にする治療法です。