毛髪診断士に相談する

皆さんは毛髪診断士、という言葉を聞いたことがあるでしょうか。正直、あまり耳慣れないですよね・・・。毛髪診断士(Hair Adviser JHSA)とは、毛髪に関する知識と、顕微鏡などを使って毛髪の状態を的確に観察する技術を習得し、公益社団法人日本毛髪科学協会の認定を受けた人の事を言います。

 1.毛髪診断士

抜け毛や薄毛の悩みは、気軽に誰にでも相談しにくいものです。悩んでいると知られたくないのも事実。そのため、自分なりに色々調べて育毛剤やサプリメントを買って、薄毛・抜け毛の対策をされている人も多いのではないでしょうか。

しかし、テレビのCMなどでもAGAは病気です!と言われるようになってからは、少しハードルが下がったような感じにもなっていますね。そのため、自分でサプリを買うなどとは違う方面からの対策として、薄毛治療を行っている専門外来のある病院に通われている人も 少なくありません。

また、今は皮膚科でもAGAの治療が受けられるとあって、皮膚科に通い、薬を処方してもらっている人も増えてきているように思われます。比較的身近にあるところなので通いやすいというのもあるでしょう。

そしてさらにもう1つの方法として、聞いたことがない人もいるかと思いますが、先にあげた毛髪診断士に相談するという方法があります。

 1-1.毛髪診断士とは

毛髪診断士とは、公益社団法人日本毛髪科学協会が講習を行っており、その講習を受講して認定試験に合格すると、毛髪診断士として認定されます。

毛髪診断士は、皮膚のしくみから脱毛、毛幹異常、頭皮の疾患及びヘアケア等、毛髪に関するすべての知識を持って相談者の毛髪と頭皮の状態を観察し、その原因を分析して的確にアドバイスしてくれます。

毛の観察は、肉眼や専門の顕微鏡で観察したり、毛の強度を測る測定器を使用します。正常な毛根は、綿棒のような綺麗な球形をしています。健康な毛の太さは、0.07㎜程で、毛に異常があると、いびつな形をしていたり毛根が細くなっていたりします。

そのため、抜け毛のチェックを自分でする際にもこの毛根の形を見ることがあります。健康な髪の毛と違い、AGAにかかっている髪の毛は毛根がどんどん細く小さくなって、先が球形ではなくとんがっているのですぐに分かるでしょう。枕についている抜け毛はこのようにしてチェックするのです。

毛髪診断士の場合は、脱毛の種類の判定には、光学顕微鏡を使います。これを確認することにより、自然に抜けたものか、異常があったのかが分かります。また、マイクロスキャナーを使って頭皮の汚れ具合や皮脂の状態、毛の密度などを分析します。これを確認することにより頭皮の環境、そして毛の環境がどうなのか、どこに抜け毛の原因があるのかがよく分かるようになっています。

 1-2.毛髪診断士はどこにいるの

毛髪診断士に相談に行きたいけど、いったいどこに行けば会えるのでしょうか。クリニックには基本的に医師がいますよね・・・。実は、最近は脱毛改善の施術を行っているお店も多く、ヘアサロンや美容室、理容院、育毛発毛関係の会社などで働いていて資格を持っている人が多いので、そういったところで聞いてみるといいと思います。特にアートネイチャーのようなヘアサロンであれば、恐らく毛髪診断士がいると思われます。またネットでも「毛髪診断士」と検索すると、資格を持った人が見つかると思います。

 1-3.抜け毛予防 この季節の対策

巷でも良く聞く、季節の変わり目は抜け毛が起きやすい、ということば。実際に抜け毛が増えたように感じられることもしばしばでしょう。その言葉にはやはり一理あるようで、夏は髪や頭皮に紫外線を浴びやすくダメージや汗の影響で抜け毛が多くなります。また秋から冬にかけても頭皮の代謝が活発になり、抜け毛が発症しやすいのだそうです。冬から春にかけても同じで、注意が必要です。

季節の変わり目の一時的な抜け毛と油断していると、抜け毛が止まらない・・・。そう、いつの間にかAGAになっていた、ということもあり得ます。きちんと毛根の状態を確認するようにしていないと気が付けば薄毛が進行している、なんていうことも!!

これからちょうど、日差しが強くなってくる季節です。そこで、この時期の薄毛抜け毛対策を考えたいと思います。といっても、これはいつでもしっかり考慮する必要があることですので、普段から留意するようにしましょう。

1.規則正しい生活を心掛け、睡眠を十分とる
髪にとって睡眠は重要です。体が成長するときや修復される時間は、22時から翌日2時の間です。この時間帯には成長ホルモンなどが分泌されるため、しっかり眠っていないともったいない時間帯。仕事の関係などで理想の睡眠は難しいかもしれませんが、2時には眠りについているように心がけましょう。

毎日は無理、という方でも、眠れる日はきちんと眠ることを心がけるだけでも随分と違います。仕事などは夜遅くまでやるのではなく、朝に回して朝型にすることも重要。その方が仕事もはかどる、というデータもあるようですよ。

2.タンパク質を多く摂る
髪の主成分はタンパク質です。タンパク質はアミノ酸で作られています。アミノ酸を含む食品を多く摂るようにしましょう。サバやいわし、脂身の少ない鶏肉や乳製品大豆食品などに多く含まれています。

手軽に栄養を補うプロテインなどもお勧めです。髪のもとになる、ということで、今はAGA治療に特化したプロテインが販売されていたりもします。アンファーから出ているAGAプロテインなどは、たんぱく質の他にノコギリヤシなど抜け毛予防に効果のある成分を配合して販売しています。このようなものを使うのも便利で良いのではないでしょうか。

3.運動をする
血行不良は薄毛になる原因の一つです。血行が良いと髪に栄養が行き渡るので、良い環境を作れます。適度な運動を続けて、血行促進とストレスを解消しましょう。とはいっても、無理に自分が疲れ切ってしまうほどハードな運動をする必要はありません。

例えばウォーキングやストレッチなど、手軽にできて続けられることを選びましょう。毎日少しずつでもやるのがポイントです。一日だけ血行を促進しても、その一日で髪にすごい影響がある訳ではありません。毎日の積み重ねが何よりも大事なのです。

4.冬の間に乾燥していた頭皮を改善する
アミノ酸系シャンプーや有効な成分が入っている育毛剤を使って、清潔で潤った頭皮を取り戻しましょう。洗いすぎは禁物なので、洗う時間は短くすすぎは丁寧に行います。お勧めのシャンプー法としては、お風呂に入る前に少量のシャンプーを頭皮に付け、それで頭皮をマッサージします。この時に使うのは育毛シャンプーがお勧めです。

頭皮全体に行きわたるようにしっかりとマッサージしたら、地肌自体はこれで洗えています。後はお風呂に入った際に軽く髪の汚れを落とすようにシャンプーをし、地肌をしっかり流せばOK。洗い過ぎも防げますし、頭皮の血行促進にもなります。シャンプーではなくオリーブオイルやスクワランオイルを付けてケアをするのも頭皮のためにはお勧めです。

このようなことを心がけていきましょう。昔と違い、空調が整っている現代は常に乾燥の危機にさらされています。喉が渇くのと同様、頭皮も乾いています。1年じゅう、頭皮や髪の乾燥には気を使った方がいいですね。詳しくは是非、毛髪診断士のもとを訪れて聞いてみてください。